前の職場の上司は、ものすごい丸文字の人だった。ひと文字ひと文字がコロコロしていて、まるでイラストのようなファンシーな字体を書く人だった。読点の「。」なども、まるで平仮名の「の」のように見えたものだ。

なにしろ、報告書や議事録などで「〜への期待はとても大きい。」「〜の競争力はかなり逞しい。」などと書いても、文末の「。」がすべて「の」に見えるのだ。

「とても大きいの」「逞しいの」

宇能鴻一郎の小説かよ、って思った。


【本日の日記の要約】
部長さんったら、とってもスゴいんです。それを見ていたら私、なんだかちょっとジュンってしちゃったんです。(了)