仕事が忙しい。終電に駆け込むか、会社に泊まり込む日々が続いている。朝起きて通院電車に飛び乗り、夜は帰るなり倒れ込むように眠るだけの日々。このままでは何のためにお金を稼いでいるのかわからない。むなしい。

だから最近は残業が一時間経つ毎に、「この労働を時給に換算すると何が買えるか」を妄想して過ごしている。一時期村上龍が流行らせた、「あの金で何が買えたか」の発想であれる。過労で全身不具合だらけなのだけど、この妄想のおかげで、日々を気力でなんとか乗り切るように頑張っている。

ちなみにこの計算でいくと、先々週の残業ではティミー・パターソンの最高級サーフボードを買えるだけのお金を稼いだことになる。先週は金額に換算すると、ダイビングの道具を全部新調できるのと同額、働いたようである。

問題はぼくがサーフィンやスキューバにまったく縁がないことだろうか。実はティミー・パターソンが何なのかサッパリわかっていない。

なにしろ初夏の海はぼくに似合っていない。似合っていないだけではなく、碧く光る海〜その自然の雄大さは、この脆弱な身体から着実に生命力を削いでいくことだろう。

結局どんなに稼いだところで、部屋に籠もってCDを聴く以外の金の使い道が思い浮かばない。

ちなみに、今日は飲み屋を2軒はしごできる程度の額を一日で稼いだんだけど、飲みに行く相手のいないぼくにはこれでさえ無用の計算なのでありました。冒頭に書いたのとは別の意味で、何のために稼いでるのかわかりません。むなしさは加速するばかり。

今日ひさしぶりに仕事の合間に吐いたりしたのだが、もちろん、飲み会に思いを馳せてフライングしたんではない。